れびゅーその4

の前に。


どう考えてもカウンターの回りがおかしいんですが、知らない人も見てるんでしょうかやっぱり。
一回更新で500回ってるのだが。
基本的にウリの知り合いじゃない人は見るだけ無駄ですよこんなblog。



まぁ、知り合いでも見る価値あるかといわれると...


いっそのことましかに移行しようと思ってたが、いつの間にか消えてたなw

銃・病原菌・鉄〈上巻〉―1万3000年にわたる人類史の謎

銃・病原菌・鉄〈上巻〉―1万3000年にわたる人類史の謎

初めて読んだのは2年前くらいだったかもしれん。
出版当初、本屋で見た時にすげー面白そうだと思ったものの
「4,000円ありゃ20半荘は軽く打てるじゃん」と思って諦めた記憶が。
んでもって図書館に通いだした頃に置いてあるのを見つけて、図書館って充実してるのねと感心した。


改めて読み直したが面白い。
内容はhatenaの紹介に任せるとして、この本の面白い点は常に問いかけている点。
「スペインがアステカを滅ぼしたのではなく、アステカがスペインを滅ぼさなかったのはなぜか?」
「今では有数の穀倉地帯であるオーストラリア東南部、アルゼンチンのパンパ大草原で食糧生産が行なわれなかったのはなぜか?」
「遺伝子操作もできる現在においても農作物の大半が一部の穀類、豆類に偏ってるのはなぜか?」
「シマウマが家畜にならなかったのはなぜか?」
なぜか?といわれたら理屈を考えたくなる性質のウリにとってはたまらんです。


そしてその答えもまた面白い。全て必要条件が満たされるか否かが鍵になっている。
言い換えると「環境」。
例えば、なぜシマウマが家畜にならないかというと、家畜になるには5つの条件がある。
群れを作ること
(単独で住む動物は狭い地域で大量に育てられない)
リーダーがいること
(厳密には上とセット条件。リーダーがいる群れなら人間が代わりに群れを統率できる)
固有の繁殖条件がないこと
(繁殖期になると繁殖用のなわばりと草を食べるためのなわばりの2種類必要なものもいる)
危険でないこと
(クマは飼おうとすれば死人が出かねない)
後1つは忘れたが、これらの条件がクリアされてはじめて家畜になれる。
シマウマは馬に比べて獰猛なので動物園で飼育はできても家畜にはなれない、らしい。


このようにして、条件を一つ一つクリアにしていくと、現在の文明があまりにも不公平なのは単に環境によるものであって、
そこに住んでいる人種の優劣を全く考慮に入れずに説明がつく
いやー目から鱗。その考えはなかったわ。
他にも、なぜユーラシア文明が発展し、南北アメリカ文明が比較的緩やかな発展をしたかの理由が
ユーラシアは東西方向に長く、アメリカは南北に長いからというのもまた驚いた。
何にせよ、高校で習った西洋文明中心の歴史観が覆ること請け合い。


強いて問題点を挙げれば、考察が多岐に渡ってる分、各項目の信憑性に若干不安が残ることと、
中世以降に関してはあまり説得力が出ないところ。
例えば、ニューギニアアメリカの発展が遅れたのは説明できるが、
イスラムや中国に遅れていたヨーロッパが逆転できた理由が説明できない。
中世以降に関しては続編でフォローできているが。


文明崩壊 滅亡と存続の命運を分けるもの (上)

文明崩壊 滅亡と存続の命運を分けるもの (上)

で、その続編。詳細はamazonのレビューを。
読んでるうちに環境問題の本を読んでるのかと錯覚すること請け合い。
歴史の本だけ見てると滅亡ってのはよっぽど国力に差がない限り内政失敗から外敵に制圧されるパターンなのだが、
自然消滅するパターンもあるのを初めて知った。
こちらも前作同様なぜか?で引っ張る文体が気持ち良いし、
前回とは違い比較的掘り下げてるので眉につばを付ける心配があまりないのも良い。


なぜいま安倍晋三なのか

なぜいま安倍晋三なのか

安部が政権放り投げた直後に読んだ。
まかりなりにも安部政権を希望し、組閣で失望し、辞職で絶望した反省の意味を込めて。


一太はなぜ安部でなければならないかの理由に、小泉政権を継承する必要があるからと述べ、
小泉政権が維持できた理由を3つ挙げている。


1)小泉純一郎という政治家の「特異なキャラクター」が時代にマッチしたこと
2) 小泉純一郎が「派閥の合従連衡システム」の外で選ばれた初の党総裁(総理大臣)であったこと
3) 5年間の平均で六割という高い国民の支持を維持してきたこと


確かに異論はない。
で、さすがに小泉と同じ事を安部が出来るとは述べていない。


1)に関しては小泉のカリスマで引っ張ってきた事をチーム・安部で何とかやっていけばいいと
述べている。
本人的にはこの中に入りたいと思ってたんだろうがw
結果は塩崎、世耕、井上の3人がいがみあった上に処理能力が全く無かったので空中分解したと。


2)、3)に関しては派閥の合従連衡システムの外で選ばれ、国民の支持を得られる可能性があるのは
安部さんだけです、と述べるに留まっている。
結果は合従連衡システムが作動して安部首相が決まった訳だ。
確かにポスト配分もされなかったりと、今までとは少し様相が変わっていたが。
でもって国民の支持が得られる可能性なら麻生もあった訳で。
今の福田の支持率を見てると、世間の人気なんてアテにならんなぁと思わなくもない。


首相として致命的だったのは、人を見る目が無かったって事だろうなぁ。
一太はさすがに使わなかったが、塩沢官房長官、世耕代議士、井上秘書官が補佐役だったと思う。
塩沢はまぁこれからがあるかもしれないが、特に井上がアレだったと。
でもって井上がアレだったおかげもあり、どう考えてもロクに身体検査されてない人間が
内閣に入って不祥事が発覚して支持率が落ちたと。
...まぁ松岡元農林水産大臣は安部元首相の要望だったんだろうが。
飯島元秘書官の意見を採り入れてればねぇ。意見するかどうか怪しいが。


結局、実績は作ったし、方向性は間違ってなかったと思う。方向性が正しかったから見誤った訳ですが。
ただし、実績といっても結局のところ小泉元首相時代の遺産で衆参多数だったからであり、手腕の良さでも何でもない。
唯一、中国との関係改善に関しては安部自信の成果と言えるが、
対中国の対応が懸念されていたことと、中国側が歩み寄ってきたのが原因であって、
これまた手腕の良さが発揮されたとは思えない。
とは言え、慰安婦問題を除けば外交問題に関しては無難にこなしたんじゃないかなぁ。
首相の器だったかと言われると、人を見る目がない点で失格だわな。
政策がぶれないというのも、単に原理主義者であり、政治をしてなかったな。


まぁ一太らしく、感情的でまとまりがなく、見識もない本でした。