ガンバは生き延びることができるか



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しかし来年になってガンバとレッズの立場が入れ替わってても不思議じゃない。それがJリーグ
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去年の12/3にこんな事つぶやいてた訳ですが、まさかそれより悪い状況に追い込まれるとは... ということで今年のガンバ考察。 第33節を終えてのガンバの成績は9勝11分13敗の勝点38で、降格圏内の16位。 次節●で降格確定 次節△だと神戸○△または新潟○で降格 次節○でも神戸○かつセレッソ○△で降格と、かなり厳しい状況です。 仮に、該当チームの勝分敗の確率が全て1/3と仮定すると、 ガンバ△だと2/9、○だと7/9、全体で1/3の確率でしか残留が決まらないという事になっています。 ちなみにこの仮定で、降格候補チームの残留確率を出すと 26/27 96.2% C大阪 (C大阪G大阪○神戸○ 以外で残留) 15/27 55.6% 神戸 (神戸○ or 神戸△G大阪△●新潟△● or 神戸●G大阪●新潟△● で残留) 09/27 33.3% G大阪 (G大阪○神戸△● or G大阪C大阪● or G大阪△神戸●新潟△● で残留) 04/27 14.8% 新潟 (新潟○ and 神戸△● and G大阪△●で残留) となっています。実質は3チームでの争いですね。 ガンバと対戦する磐田が引き分け1回を挟んで6連敗中、セレッソと対戦する川崎Fが3連勝中ですが、 神戸と対戦する広島が優勝を決めたのが少し気がかりです。 何せ神戸○だとガンバ○セレッソ●の組み合わせ(1/9)しか残りませんからね... 逆に神戸●だとガンバ●orガンバ△新潟○の組み合わせ以外(5/9)まで跳ね上がるんですが。 ただ、新潟の相手は断トツ最下位の札幌なので、新潟○の可能性が高いと思われます。 となると、ガンバは実質勝たないと残留出来ないと見ていいでしょう。 まぁ何が起こるか分かりませんけど。 現時点で得点が65と、優勝した広島より4点も多いので、最多得点はほぼガンバで決まりでしょう。 得失点プラスでの降格となると、少なくともJ史上初めてのことですが、 最多得点で降格というのは、J史上はおろか、世界的にみても恐らく前例が無いんじゃないでしょうか。 ちなみに、新潟も横浜FMと並んで失点が33点とリーグ最小失点だったりするんですけども。 最少得点と最多失点はどちらも札幌 (それぞれ24,84) ですが、 ブービーが新潟(25得点) 大阪 (63失点) だからこそ降格圏にいるんですけどね。 で、なしてここまで負けたんだろう? と今更ながら考えてみて、折角だからデータ取って見ました。 つっても単純に数値だけを抜き取ってるので、大まかなことしか分からないかもしれませんけども。 さんざん2chでネタになってますが、注目すべきは3点取らないと勝てない事ですねw




G数勝点
3以上990027
2得点90545
1得点120575
0得点30121
そりゃ勝てんよねぇ... ちなみに去年 (2011)は




G数勝点
3以上11100130
2得点1284028
1得点1033412
0得点10010
こうでした。他所のチームから見ればちょっと有り得ない数字が並んでますが、
2点取ればまず負けないと、失点が比較的多い (51失点) 割には妥当な線です。
他にもホームでの強さ(11勝2分1敗)が目に付いたシーズンでした。
今年はホームで4勝7分6敗、アウェイで5勝4分7敗(1試合残し)の共に勝ち点19と、
ホームアドバンテージが全く無い結果になってます。


んで、データを取る前から分かってた事ですが、やはりレアンドロの存在が滅茶苦茶大きいです。
(/Gは前項の1試合当たりの数字)




G数勝点/G得点/GSH/G失点/G被SH/G
レアンドロ不在203512140.7291.4520610.3452.2522611.3
レアンドロ出場13661241.85372.8517413.4181.381179
レアンドロは13試合で14得点と、得点王争いでも3位(半分も出てないのに!)。
1試合辺りの平均勝点を丸々1点、平均得点を1.40底上げするという、脅威の無双っぷりがよく分かります。


また、被シュート数の減少、失点の大幅な減少も見逃せません。
これは一見岩下がCBに定着したことが原因に見えますが、データ上はCB丹羽,RSB岩下の方が少ないです。
個人的な見解ですが、レアンドロと家長という前線でキープできる選手が加入した事によって、
結果として被シュートの減少、失点の大幅な減少に繋がったんではないかと。
ここ数年はルーカス、イ・グノといったキープ力にも長けた選手が前線で体を張っていただけに、
なおさらそう感じます。
つまり、前半戦低迷した最大の原因は、イ・グノの穴を埋められなかった事ではないかと。
ラフィーニャも悪い選手では無かったとは思うのですが、そういう役割を担うことは出来ませんし、
佐藤も良い選手なんですが、どちらかと言えばオールラウンダー。
パウリーニョは前線の守備は非常にいいんですが、前半怪我がちでしたしどちらかと言えば裏抜けタイプ。
そう言えばイ・スンヨルなんて選手も居ましたね。


もちろん、セホーン/ロペス体制がダメすぎた事もここまで低迷した原因の一つでしょう。
シーズン前のコンディション調整に失敗して、夏の合宿で取り戻したというのも前半不調で後半復活してる原因なのかもしれませんが、
少なくとも松波体勢になって成績がマシにはなったものの、それほど良くなったという訳ではなさそうです。





G数勝点/G得点/GSH/G失点/G被SH/G
セホーン30030041.333210.772.333310
松波3091110381.26622.0634811.6561.8731010.3
松−レアン17359140.88251.5717410.9382.3819312.1
それを表してるのがレアンドロ加入前の松波監督の成績。
監督交代の最大のメリットは、交代後3試合の成績が概ね良くなる事だと思ってるんですが、
松波監督の場合も1勝1分1敗、その次の試合にも勝ってるので監督交代の効果は出たと見ていいでしょう。
しかし、交代後3試合を除き、レアンドロ加入までの13試合*1の成績を見てみると
2勝4分7敗、勝点わずか10、1試合あたりの勝点は0.77と、そりゃ降格争いに巻き込まれるわという話になります。
例年の降格ラインが勝点38なので、基本的には1試合あたりの勝点を1.1以上取らないと降格になりますから。
個人的には何故松波監督を続投したのかサッパリ分かりませんが、データ上はそのツケを払ってる形にはなってるんじゃないかと。
まぁ他の監督になっても、前線のタメが作れないという問題点は解消し難かったのかもしれませんが。


ガンバ低迷のもう一つの原因はもちろんガヤさん (藤ヶ谷) でしょう。





G数勝点/G得点/GSH/G失点/G被SH/G
ガヤ278910331.22582.1530911.4562.0728210.4
木村612350.8381.337111.871.176110.7
昨年342176702.05782.2939711.7511.541212.1
木村は6試合中3失点が1回、2失点が1回、1失点が2回、完封が2回の1勝2分3敗。
完封したのが当時絶不調だった横浜FMと、被シュート4本の札幌戦なので何とも言えないところですが
(アウェイ札幌戦ではガヤさん先発で、被シュート2本の2失点してますけどw)
逆に勝とうと前がかりになった所を、ロスタイムに失点して負けた試合も2つあるので、
ある程度計算は出来るGKであったんじゃないかと。
とは言え、1試合当たりの勝点は他の「松波−レアンドロ」期間と比べて大差ありません。
まぁデータが少ないのであまり有意義な分析とは言えませんが。


ガヤさんの場合はこの表だと表にはあまり出てませんが、やはり今年の枠内セーブ率の低さが問題でしょう。
多少はマシになってるとは思いますけど、一時期55%だったらしいですし...
J1での平均は70%前後らしいので、きわめて悪いと言えるでしょう。
ガヤさんの去年はどうか分かりませんが、少なくとも60%くらいはある筈ですし。


この表からはじき出すとすれば、失点/被SHを計算すると0.20 (0.1986) という数字が出てきますが、
一流のGKなら枠内セーブ80%を出せます。
シュートが必ず枠内とは限らないのにこの数字というのは、いかに枠内セーブ率が悪いかって事でしょう。
去年は0.12ですしね...


一試合平均被シュートは12.11から10.39と14%減ってるにも関わらず、
一試合平均失点は1.2から1.9へと59%も増えてるのは、
今年のガヤさんが例年より不調であるという根拠になるのかもしれません。


ついでに。
先制した時のデータ取ってみたんですが思いっきり公式に載ってましたねw
先制した時でもガンバの勝率は0.538と、全チーム平均の0.668に比べてかなり低い数字。
(去年は0.750と比較的高い)
前半終了時リードの場合は0.778とそこそこ高い数字を残してるので、
そこまでいかないと全く安心できないってトコでしょうか。
ちなみに先制されると勝率は0.10とお先真っ暗です。

*1:※ 表中データはレアンドロが欠場した24節鳥栖戦を含む。