色々レビュー

ということで最近見たあれやこれのレビューその1?
続くかどうか怪しいが。
ネタバレ書いてるので、300観てない奴は先にDVDを。
スパイダーマン3はどうでもいい。

制作費は前作以上、主演も監督も変わってないはずなのだが...


予め超映画批評見といて良かったぜ。
心の準備が出来てたからな。
1・2は青春ドラマのテイストをベースに、ベタな小ネタを絡めつつ素晴らしいアクションを見せてくれた。
娯楽映画としては最高に近い出来だったと思う。
初めてスパイダーマンになったシーンは特に、爽快感とぎこちない動きを上手く描いていたりと演出も非常に良かった。


1・2にあって3にないものはこの演出の上手さ、3にあって1・2にないのはテーマ。
ひょっとしたらテーマをねじ込んだのが単純な娯楽映画としての道を阻害したように思えてならない。


そのテーマとは作品紹介によると「許すことの大切さ」。超映画批評では「復讐」。
個人的には「復讐は何も生み出さない」。まぁ似たようなものだ。
何か嫌な出来事があって、それに対して復讐だったり他のものに八つ当たりする。
そうやっても何もよいことが起きないことに気づき(約1名除く)最後には大団円。
このストーリーのためにベタな小ネタを含むギャグはほとんどなく(壊れた扉だけ)、
動き自体は1・2と遜色ないのに爽快感が全く無い。
いや、シナリオ的にはスパイダーマンが変化した時にgreatだぜな感じだったんだろうが、
それが全く伝わってこない。色が変わっただけやんと突っ込みたくなる。
何せgreatかどうかはスパイダーマンが「great!」と叫んだから分かるくらいだ。
さらには青春映画っぽいテイストは二股とかのあまり気分がよろしくないシーンしかない。
テーマが復讐なので、そんなシーンがあってもいいのだが、
最後でカタルシスが得られるような所が微塵も無いので単に不快感だけが残る。


「復讐は何も生み出さない」
本来はテロリストか、もしくは9.11に端を発した対テロ行動のどちらかを象徴した政治的なメッセージだったのかもしれない。


確かにテーマは伝わった。この映画の出来を見れば明らかだ。


300<スリーハンドレッド>特別版(2枚組) [DVD]

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男の子か漢なら必ず観ろ。


突っ込んだら負け選手権その1。
映画館で観たかったわ。
突っ込みたくなるシーンで観客が笑ってたかどうかが知りたい。


歴史映画にも関わらず娯楽映画に徹し、それが成功した作品。
監督達の解説では「ここはCG」の発言が最も多いが、
次に多いのは「原作では」「史実では」という発言。この後8割くらい「〜だが」と否定の言葉に続く。
いかに演出が最優先だったかって事が分かる。意外と予算少なかった事もついでに分かる。


例えば古代ギリシアと言えば重装歩兵。
でもみんな裸に盾に槍と剣だ。
確かに壁画などでは裸で描かれるが、実際はそんなことはない*1
もちろん憎っくきペルシア但し化け物1匹とペルシア王を除きほどんど服を着ている。
しかもなぜか忍者風。戦闘シーンに限らず怪しい方々が満載だ。


見せ方も素晴らしい。ライディングホースとか言う撮影方法でズームのアップダウンを繰り返しつつスローを交える演出は
迫力があり、かつ動きが分かりやすく、スピード感もある。
そういや『マッハ!!!!!!!』もスローを多用してスピード感を出した映画だったな。
『HERO』*2のような色彩感覚は無かったものの、光のコントラストが実に渋味を表現してて良かった。


そして、大軍に対して特攻を仕掛けて全滅...という結果なのだが、
ちゃーんとカタルシスを得られる場面も最後にある。
一歩間違えればトンデモB級歴史映画なのだが、戦闘シーンの素晴らしさ、シナリオに一本軸が通ってるからこそA級の映画になっている。


しかし、「たかが」「たかだか」ってのは本当に便利な言葉だな。


「敵の数は、たかだか我らの3倍。勝機は十分にある」
格好よすぎだw
しかも300人で敵を追っ払った後だから説得力ありすぎる。


突っ込んだら負け選手権その2。
個人的にはダイ・ハード2(?)の前フリ→アクションが延々と続く展開が大好きなのだがこれはこれ。
映画館で観たかったわ。
突っ込みたくなるシーンで観客が笑って(ry


この映画は得だよな。
どんなありえないアクションでも何も説明が要らないし、説得力がある。


だって、ジョン・マクレーンだもの


弟も激しく同意してたが、一番の突っ込み所はF-35だな。ハリアーじゃないんだからさw

*1:新紀元社の『武器庫』という本では裸で闘っていたとかいう記述があって爆笑した記憶がある

*2:もちろん邦画の方ではない