農業問題入門 田代洋一

農業問題入門

農業問題入門

いかにも大学の授業で使いそうな構成の本だが、農業経済学に関して予備知識のない人間にとっては最良の入門書では。
読んでて目から鱗だった。
いずれこの本の内容も纏めたいなぁとは思っているのだが...


農業問題に関する本を読むなら、まずこの本に書いてある内容を理解してから読んだ方がよさそうだ。
なぜ日本の農業は米中心なのか?、なぜ大規模化が進まないのか?なぜ兼業化が進んだのか?といった国内的な疑問から
GATTウルグアイラウンド等の国際的な問題まで取り扱う内容も包括的で、
かつ5年前に改定されたので直近の食料高騰問題を除けば最近の傾向もほぼ網羅している
ネックは3,000円という値段だが、古本なら1,000円切る。関心があるなら買う価値はある。


農業経済学 (経済学入門叢書)

農業経済学 (経済学入門叢書)

同じく農業経済学の入門書だが、経済学部向けなのか若干専門向き。
経済モデルとかが出てくるので数学に抵抗ある人にはお勧めしにくいが、微積分理解してれば大丈夫なレベル。


稲の日本史 (角川選書)

稲の日本史 (角川選書)

農業問題の本ではなく、遺伝子考古学の本なのであまりお勧めしない。
が、弥生時代から日本は水稲栽培をしていたという思い込みがどうやら違うらしいという学説は一考に価する。
稲の伝播経路が朝鮮半島からと、浙江省地域からの2経路あるというのも参考になるか。