股旅フットボール 宇都宮徹壱

股旅フットボール

発売直後に読んだはずだが、抜けてたな。
サッカーJ+という、あまりにも斬新なコンセプトの雑誌で連載されていたコラムを纏めた本。
雑誌がどれくらい斬新かと言うと、海外や日本代表の記事を一切取り扱わないというメジャーとは正反対を向いた雑誌で
J1の記事はさすがにあるが、残りはJ2（まだいい）、JFL、女子リーグ（けっこうマニアック）地域リーグ（需要あるのか？）
といった構成で、個人的には非常に楽しみにしていた雑誌だった。
ただ、斬新すぎて付いてくる人が少なくあっさり休刊になったが。

当然ながらこの本もマニアックで、多少サッカーに詳しい人なら知っているカマタマーレ讃岐やVファーレン長崎、FC岐阜、ファジアーノ岡山
はおろか、とかちフェアスカイジェネシスといったコレ当事者以外存在知らないんじゃね？といったクラブまで取材している。
鬱ニム特有の地政学的見解や紀行記事の面白さという点では、地方とはいえ所詮日本なのであまりインパクトは感じないが、
所謂「Jリーグ百年構想」の底辺にある地域リーグの影の部分がある程度描かれている点では評価できる。

人もいないし金もない、でも夢だけはあるといった「リアルサカつく」な世界で生きている人たちの輝きと、
現実の厳しさがもたらすせつなさで溢れている。

まぁ何にせよ、鬱ニム好きにはたまらない一冊。
地方の実情が垣間見えるという点でお勧めしたいのだが、正直サッカーに関心がある人でも楽しんで読める本かどうかは怪しい。
マニアックだから仕方ないんだが。

サッカー戦術クロニクル

お杉（杉山茂樹）の新書、4-2-3-1がゴミのようだ。
日本で最も信頼のおける記事を書く人間が満を期して書いた本なので面白くない訳がなく。
真面目にサッカーの戦術を勉強したいぜ！と考えてる人にはまずお勧めの一冊。