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こうふうが武田邦彦の新書を推してた(?)が、個人的にはアノ人はどうも信用ならんw
確かに環境問題に疑問を投げかけたという点では評価するのだが、
どうも恣意的な印象を受けてしまう。
ただ、自分も環境問題に対しては非常に懐疑的なので、何かいい本ないかなぁと探してみたら
リサイクルアンダーワールド―産廃Gメンが告発!黒い循環ビジネス
- 作者: 石渡正佳
- 出版社/メーカー: WAVE出版
- 発売日: 2004/03
- メディア: 単行本
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タイトルにもあるように環境問題ではなくリサイクルに関する本。
例えばペットボトルに関する問題点でも武田氏よりよっぽど説得力がある。
なぜリサイクルコストが高いのか、指定法人の問題点、廃プラスチックの六重価格、
現在問題になっている回収ペットボトルの中国への輸出についても触れられている。
ペットボトル以外の記述も説得力がある。
今まで不法投棄されていた産業廃棄物が資源として輸出されるようになった記述は
この本で唯一と言っていいアンダーグラウンドな箇所。
一番萎えるのは環境省と経済産業省、国土交通省、農林水産省、さらに都道府県とのナワバリ争いに関する記述。
最後の方に問題の解決策としてフロー重視経済からストック重視経済へ、中央集権から地方分権へを強調しているが、
そこは少し割り引いたほうが良いだろう。
あくまで千葉県庁の人間が書いた本だという認識で。
以下は、こうふうの過去ログに関する個人的見解。
- そもそも、二酸化炭素増加が温暖化の要因なのか?
ソースは提示できないが、確かハワイかどっかでの観測データを見る限り、明らかにCO2量は増えている。
コレが化石燃料に由来する所までは恐らく正しいだろう。
CO2量が増えたことによって気温が上昇しているかどうかは若干微妙だが、
変化があまりにも急なので個人的には間違ってないと思う。
温暖化の進展具合は14C頃のデータが見つかればどれだけ急かが分かるのだが。
確か、14C頃はイギリスでワインが生産されていたほど温暖だったはず。
温暖化の問題点は、人為的なことと変化が急なこと。
CO2量が温暖化の原因であり、CO2量が増えた原因が化石燃料に由来していた場合、
気温上昇が不可逆的な傾向となる。
環境の変化が急なため、動植物の絶滅や農産物の生産性減少が予想される。
気温の変化よりもむしろそれに伴う降水量の増減の方がダメージが大きいかもしれない。
コレに関しては非常に疑問。
エタノールの原料作る為に森林切り開いてトウモロコシ作っちゃったら意味ないじゃないの?と思う訳ですよ。
森林がどれだけCO2吸収するかっていうのは少し疑問ではあるのだけれど、
森林破壊で土壌の流出と保水力低下が懸念されるので地球に優しいとは全く思えませんね。
そもそも石炭が使われるようになったのが、イギリスで薪を使いまくって森林破壊YABEEEだったからじゃないのと。
確かに、カーボンニュートラルではあるんだろうけどさ。
エタノールがブラジルで導入されたのは、原油がほとんど取れないから草原でサトウキビ栽培して燃料にするぜ的な、
あくまでエネルギーの安定供給の為であって、そもそもエコロジーとは全く関係無いという認識ですね。
- 仮にエタノールが解だとして、トウモロコシから作るのが最善なのか?
エタノールが解だとは思わないけど、現状エタノールを作るにはトウモロコシが最善、次善がサトウキビ。
スイッチグラスをバイオエタノールの原料にする研究が盛んに行なわれているが、
人間が胃一つで処理できるトウモロコシと牛や馬が胃4つあってようやく処理できる草とどちらが処理に適してるか
と考えると、直感としてまぁ難しいかなぁと思う訳ですよ。
もちろん原油がさらに上がり、多少効率悪くても乾燥に強いスイッチグラスでもコスト的に見合う環境になる可能性はある。
で、解決策はどこにあるのかと言われると、結局のところ化石燃料以外の原料って事にしかならないんじゃないかと。
当面は原子力が唯一の解決手段だが、ウランも埋蔵量の限界がある。
プルサーマル計画が上手くいけばある程度寿命は延びるがやはり一時的にしか過ぎない。
風力と太陽光発電のコストを火力以下に抑える技術革新以外に方法は無いんじゃないかな、と思ってますね。
それが現実的かどうかはともかく。