前回覇者の鹿児島実を破り、野洲が滋賀県勢初の優勝
と、月曜の話題を書くのはどうかと思いつつ。
あちこちで書かれているが、今回の野洲の優勝は非常に大きな意味を持つ。
現在の高校サッカーでは繋ぐサッカーは傍流で、フィジカルとロングフィード主体のチームが主流となっている。
具体的には国見や鹿実、青森山田もこの部類に入る。
代表はおろかJ1やユースも繋ぐサッカーが主流の日本において、何故高校サッカーだけ正反対
のサッカーが主流になっているのか。
要約すると以下の3点が原因。
- タレントの不足
- サッカー環境の向上
- トーナメントが基本
タレントの不足は特にJユースのある地域に深刻で、現に強豪の国見・鹿実・青森山田・星陵などは
全てユースが存在しない地域にある。野洲もまた然り。
大阪朝鮮がここ数年大阪代表で出られるのもこれが原因の一部にある*1
トーナメントが基本の高校サッカーでは、とにかく負けない試合をするのが重要になる為、
自ずとリスクが少ない戦い方、つまりボールを奪ったら即前線へ、という戦術が求められる。
いわゆるポッカリ。
これはリーグ下位で降格争いしてるチームがよく取る戦術だ。*2
当然見ててもつまらないサッカーになる。
フィジカルサッカーやポッカリ主体のチームが存在する事には何ら問題ないが、それが主流となると問題がある。
高校サッカーが日本全体のサッカー環境から取り残された存在となるからだ。
書くと長くなるので、詳しくはこの
コラムを参照で。
このようなサッカーに敢然と異を唱え、繋ぐサッカーを目指したチームの一つが野洲高校。
特にこの決勝ゴールは繋ぐサッカーが結実した見事なゴールだった。
野洲高校が優勝したことは、間違いなく今の高校サッカーに一石を投じるだろう。
しかし、全体が変わるまでには時間が掛かるか、もしくは変わらないかもしれない。